2014年10月30日木曜日

情報が洪水のように氾濫する時代に

先日の日曜日、2代目仲間の社長さんと昼食を共にして。
最近の銀行金利の話、投資の話などをしている時に。

インターネットがもたらした情報社会について。
その功罪が話題になりました。

いつの頃からでしょうか?

ネットが発達して、情報が多すぎる「過多の時代」といわれて。
やがて情報の「氾濫の時代」といわれるようになったのは。

まるで洪水のように、スマホやパソコンを開けば。
ありとあらゆる情報が、ドドドッ!と私たちを飲み込むように迫ってきます。

おもしろいもので私たちは、情報を自分も気づかないうちに。
一種のフィルター、色つきメガネで取捨選択しています。

たとえば「XXは危険だ!」という情報と。
反対に「いや!XXは危険でない!」という2つの情報があったとします。

この時に、無意識のうちに「XXは危険」という感覚や価値観など。
反対に、無意識のうちに「XXは危険でない」という感覚や価値観など。

氾濫する情報から、意識しないまま自分の視点に合致する情報を求めて。
そのような情報に触れることで納得して、結論を導き出しているのです。

このように、客観的に正しいか?正しくないか?とは関係なく。
主観的に決めているにも関わらず、多くの人が納得や賛成していると。

まるで、それが客観的に正しいように感じてしまう。

情報が瞬間的に、しかも個人個人が思いのままに拡散できる時代。
何を言っているか?どんなことを言っているか?その情報の中身よりも。

自分とは正反対の感覚や価値観を受け入れる。
誰が言っているか?本当に信頼できる人を見極める。

このような自分磨きが、2代目経営者には求められていると思いますが。

「さすが2代目は先代より器が大きい!ココは思い切って投資です!」
「そうですよ!新しい時代は、2代目の若い発想で経営も進めなきゃ!」
「そろそろ2代目のカラーも出しましょうよ!社員さんも、それを望んでいますよ!」

などなど。的確な情報提供や助言なら良いですが、得てして私たち2代目に多いのは。
おだて、お世辞、ヨイショの類であり、それに対する2代目側の極端な毛嫌いです。

別の言い方をすれば、2代目ゆえのアセリや先代などに対するコンプレックス。
そこから生まれる無用なプライド、心の壁、過大な警戒心やひねくれた見方。

ココにつけ入ろうとする人たち、そのような人たちと真摯な人もゴチャゴチャに見る2代目。
2代目経営者に限らず、古今東西の権力者やリーダーが陥りやすい落とし穴です。

昔と比べものにならないほど、速く、広く情報が拡散して氾濫を起こしている今の時代。

ますます大切になっているのは、先ほどお話したことに付け加えると。

自分とは正反対の感覚や価値観を受け入れるため、経験の幅や深さ、度量を広げる。
誰が言っているか?本当に信頼できる人を見極めるため、自分の心を磨く、心理学を学ぶ。

ということになると思いました。

その一方で。これまでは、情報の共有や交流がなかなか出来なかった人たち。
遠く離れた人、世代を超えた人たちなどにアプローチできるようになったことで。

たとえば、近隣や地域内では把握や連携が難しかったこと。
また、マニアやマイナーな存在として周囲から認識や認知されなかったことなど。

少数で、力が比較的にない、たとえば地域に密着した中小企業にとって。
情報社会の発展は、大きな可能性をもたらしたと思います。

もちろん、そのような共有や交流、連携や認識にも。
多彩な感覚や価値観の受け入れ、信頼できる人の見極めは欠かせません。

そしてネットだけでなく、リアルにいろいろな人と会うこと。

経営者だけでなく、セールスやマーケティングの担当者にとっても。
リアルにお会いした、息づかい、表情、視線などが大事な情報となる。

このような時代にも、なってきたと思いました。

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