新規事業のアイデアを考えるとか、何か新しいことにチャレンジするとか。
自分に変化を求めるとか、気分を一新してフレッシュな状態にしたいとか。
このような時は、意外と形や見た目から入るとよいかもしれません。
旅行に出る、部屋の片付けや模様替えをする、普段は着ない真っ赤なシャツを着るなど。
環境、服装、仕草、雰囲気が変わることが、今の自分を変えてくれることにつながるでしょう。
その上で、いつまでも形や見た目のままでいると。
それは張子の虎であり、見かけだおし、中身のないニセものになると思います。
たとえば、見た目はオシャレでカッコいい男性でも。
キレイな服を着て、スタイルが良い女性でも。
話してみたり、食事をしたりしてみたらガッカリした。
このようなことは、普段の生活でもよくあることです。
考えてみれば。2代目を継ぐために会社に入る、そして社長になることは。
要するに見た目、形が次期の経営者、社長になったことを意味するのではないでしょうか?
そこから先、経営者や社長として中身をどう詰め込むか?
周囲から信頼されるホンモノの経営者や社長になれるか?
そのために、どれほどの覚悟をもって行動しているか?
時間、手間、プレッシャー、精神的な苦労など、エネルギーをつぎ込めるか?
それでもなお、結果が出ない、失敗した時に。
逃げ出すことなく、取り組めるか?などなど。
一言で言えば、本気になって真剣に社長業に取り組む。
わき目も振らず、目的や目標にフォーカスして経営にまい進する。
このようなことができないまま、先代からの財産や遺産で食いつなぐだけ。
たとえば。典型的な名ばかりの2代目社長、ナンチャッテ2代目社長には。
イイ年になっても、会長であるオヤジの言いなりのバカ、失礼!若社長。
先代が一線から身をひいたことを幸いに、金遣いが荒くなり遊興にふけるボンボン社長。
このような中身のない張りぼて社長、残念ながらそんな2代目社長を時おりみかけます。
もちろん、大切なことは「他人のフリ見て我フリ直せ!」です。
張りぼて社長を反面教師として、社長としての中身を充実させるために。
先代社長が元気なら、段階的に社長の「重荷」を背負うように取り組まないといけません。
その方法は、効果的な筋力や体力のトレーニングの方法に似ていると思います。
筋力トレーニングでは、たとえばジムのマシンとか、バーベルなどで。
10回程度が限界の重さ、負荷を筋肉に加えて、負荷と回復を繰り返しながら筋肉を鍛えます。
体力トレーニングでは、たとえば走るとかサーキットトレーニングなどで。
ある一定の運動量をインターバルを置きながらこなして、持久力や体力の向上をはかります。
というのも筋肉や体力は。
ケガにならない程度に破断やムリをさせ、それが回復することによってのみ。
筋肉は増大して、より太く、より丈夫に、体力はより強く、より回復力がつく。
このような性質があるからです。
これらと同様に、社長の中身も。
今の自分の行動や時間の使い方などを。
意識的に破断させ、病気やケガにならない程度の疲労感を感じて。
そこから回復すること中身が増大して、より丈夫に力強くなると思います。
もちろん。先代社長が健在のうちに、そのような取り組みができれば良いですが。
社長の「重荷」を一気に、突然に背負う立場となる2代目経営者も少なくありません。
中には、過大な負荷が筋肉を破断でなく破壊するように。
ムリな体力づくりが、かえって病気やケガを呼び込むように。
引き継いだ会社を倒産させたり、自分が病気で倒れたりして。
会社も自分の健康、心、体、大きく言えば人生も。
破滅や破壊させしまうような場合もあります。
これは。ある意味で、限られた特殊なケースかもしれませんが。
父親が会社の資産状況を詳しく教えないというか、後で考えてみれば意図的に。
隠した中で息子さんに社長を引き継がせて、自分は会長におさまった人がいました。
きびしい言い方をすれば、どんなカタチでも社長を引き継いだ以上は。
父親の言うことより、社員や現場の声に耳を傾けて。
会長の説明でなく、現実の数字をよく見るべきだとは思いますが。
社長を引き継いで数年後に、この会社は倒産しました。
しかし、どうしたことか。
債権者会議などに、最後まで会長である父親は顔を出さないまま。
精神的にも体力的にも追い詰められながら、すべて社長の息子さんが一人で対応。
会社を整理したあとは、家族を抱えながらどうにか再就職できたのですが・・・。
その息子さんは健康を害して、倒産から3年ほどで。
40歳代の若さで、残念ながら他界してしまいました。
このように社長の「重荷」とは、どんなカタチで引き継ぎ、背負うとしても。
命を削るほど、命をかけるほどの負担となる場面や場合もあると思います。
だからこそ。真剣に取り組み、自分を鍛え、社長として中身を充実させないといけません。
その覚悟も自覚もないまま、張りぼて社長でいることは最悪なことだとしても。
一方で。決して、ムリしてもいけないということも自覚しておいてほしいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿