新聞やテレビのニュースで、商工会議所や同業者の集まりで。
はたまた先月、全国各地で行なわれていた地方選挙で。
さらに、社内でも。
場合によれば、ご家庭でも(笑)。
「今の年金制度は、構造から変えなければ維持できません!」
「この町を衰退させないためにも、商売のしくみを変えましょう!」
「XXノミクス効果で、私たちの地域もこれからドンドン変わります!」
「おい、あの商品のレイアウトは変えた方が効果的じゃないか?」
「結婚したトタンに男は変わるっていうけど、ウチはホントにそうよ!」
などなど。
必ずどこかで、また毎日のように。
変わる、変える、変わらなければ、変わる時、変えれば。
また改革とか変革など、変わる、という言葉をよく耳にすると思います。
昔、二十数年前ですが。
ある経済評論家の講演会で。
「変わらない、というのは、10年前、1年前、1ヶ月前、1週間前、昨日と比べて、
今日もまた、同じことを繰り返していること、同じ状況や状態にあることを意味しています」
「その点、日本では相変わらずの護送船団方式で、変わっていない業界が3つあります」
「それは金融業界、建築業界、そして政治業界です!」
という話を聞きました。
ウィキペデイアによれば、護送船団方式とは。
『船団の中で最も速度の遅い船に速度を合わせて、
全体が統制を確保しつつ進んでいくことになぞらえて、
日本の特定の業界において経営体力・競争力に最も欠ける事業者(企業)が、
落伍することなく存続していけるよう、
行政官庁がその許認可権限などを駆使して業界全体をコントロールしていくこと』
となっていますが、現状を見ますと。
もともと金融業界は、護送船団方式の語源となっていたような業界ですが。
平成に入ってから「金融ビッグバン」という大改革を受けて、かなり変わって来ています。
また建築業界は「某政権時のおバカな担当大臣」の政策や20年来の建設不況で。
業界を取り巻く環境が大きく変わり、地方を中心にかなりの数の業者が淘汰されてきました。
そして、最後に政治業界ですが・・・。
先の地方選挙では、数多くの選挙区で候補者がいないほど衰退してきた一方で。
中央の政治業界は10年前どころか戦後70年の間、相変わらずのままのように見えます。
そして今、日本は変わらないと経済が崩壊する、変わらなければいけないと言われて。
社会構造や税制や財政の改革、経済構造や規制緩和などの変革が叫ばれていますが。
まさに本腰を入れて、日本全体が護送船団方式から脱皮を目指す時代になったと思います。
政治的には「速度の遅い船」つまり地方都市、特に田舎の切捨てや自立促進になります。
今の政権は、そのために地方活性化政策を打ち出している!と叫んでいますが。
過去の事例、市町村合併の政策を見れば、最後は切り捨てるし切り捨てざる得ないでしょう。
なぜなら。地方にバラまく財政的な余裕が、国にドンドンなくなっているからで。
それと同じ理由で、年金制度や社会保障制度も切り捨てに走り始めているわけです。
すると。国内全体の市場規模が縮小する中、若年者の人口流失が止まらない市町村は。
年金生活もままならないお年寄りの増加もあって、市場が目に見えて縮減、衰退していきます。
その結果、国内市場を相手とする多くの中小企業、特に地方を拠点とする中小企業は。
より一層の本格的な淘汰の時代、生き残りをかけた企業間の競争に突入していくでしょう。
もし今は大丈夫だと感じても、同じ県内や隣接県のより小さな町村を見ればわかります。
よくよく見ると、以前から小規模な町村では。
役場と農業や林業、そして建設業くらいしか若い人の勤め口がありませんでした。
農業と林業、そして建設業は、その就労スタイルから若者に敬遠されて来ましたが。
最後の役場も淘汰や統合となり、田舎には若い人の就職先はほぼゼロになります。
やがて、その流れは県内でも比較的大きな市まで広がって。
多くの中小企業は、地方に留まっていては、今のままでは、変わらなければ。
衰退や廃業、場合によれば倒産の憂き目となる可能性が高まります。
たしかに、いつの時代も。
私たち中小企業の2代目経営者にとっては。
今も昔も変化への対応こそが、企業存続の大命題でしたが。
過去にない大変革の時代、まったく新しい発想、新しいアイデアに基づく改革が求められます。
では、新しい発想やアイデアを出すには?どうしたらいいのでしょうか。
次回、そのヒントをお伝えしたいと思います。
ではでは。また。
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