2015年6月10日水曜日

忍耐力、自分は弱いという覚悟

経営者にとって、大事な考え方やスタンス。
経営や仕事で、脱落して行く人の特徴。

これらに関して、ある経営者がコメントしています。

藤田晋さん、という方なのですが。
名前を聞いて、パッ!と顔を思い浮かべた方も少なくないでしょう。

そう。あのアメーバブログ、アメブロで有名なサイバーエージェント。
IT業界のトップランナーの一人、藤田晋社長のことです。

彼が、競争社会とも言える企業社会で。

「同世代の数多くいたライバルをボクが抜いたのではない。
 彼らが、勝手に落ちていったのだ。」

と話しています。

その上で、仕事のレースで脱落していく人を。

1.忍耐力のない人
2.目標設定が低い人
3.固定観念が強くて変化できない人

という順番で上げています。

2の目標設定が低い人は、高い人にはかないません。

高い目標を掲げ、必死であがいている人とは。
所詮、志やモチベーションが違うのです。

3の変化できない人は、遅かれ早かれ行き詰ります。

仮に高い目標や志やモチベーションがあっても。
固定観念に縛られていては、いつかは手詰まりなるのです。

しかし、一番に早く脱落するのは。
忍耐力のない人、と藤田社長は述べています。

考えてみれば、私たちのような2代目経営者も。

企業社会に生き、競争社会に生きているのですから。
当然といえば当然ですが、見事に当てはまると思います。

たとえばライバルが、新規事業や新商品で成功したとか。
知人が新市場で売上げや利益を伸ばしていると、ついつい。

オレも何か!と考える、これからはコレだ!とウキウキと走り出す。
実は浮き足立って、地に足が着かないでいることに気づかずに。

地味な現状に忍耐できず、ガマンできずに進んだ結果。

やがて自分のペースは乱れ、空回りしてパッタリ。
広げすぎた扇のように、パッターンと倒れる。

恐らく、先代からの教えや地味な事業を頑なに守っていく人より。
このような経営姿勢の2代目の方が、会社をつぶしている気がします。

その上で大事なのは、耐えながら、何もしないのではなく。
守る、流れを見極める、潮目の変わるの観察する、不安と戦う。

自分のタイミングでなく、しのいで、しのいで、しのいだ先に。
やってきたチャンスやきっかけをつかみ、勝負していく。

藤田社長は、このようにも話しています。

おもしろいのは、これらの話を藤田社長が。
師事している、20年間無敗の伝説の雀鬼(じゃんき)。

実は以前。足かけ6年、131号まで発行していた2代目横丁のメルマガ。
2代目横丁「かわら版」では、何度か登場していた桜井章一さんという方。

この方が述べる話に感化されて述べている点です。

桜井章一さんをご存じない人もおられるかもしれませんが。
この方は、いわゆるプロの「麻雀打ち(プロ雀士)」でした。

しかも、いろいろな権力者(ウラ社会も含む)からの依頼を受けて。
大金や利権を賭けて麻雀する「代打ち(代理で打つ)」をしていた人。

たとえ莫大なお金をつまれようとも、刃物を首に突き付けられても。
自分の納得のいかない麻雀は打たない、自分の姿勢を貫き通した人。

そのような世界で、20年間無敗を続けた麻雀の鬼「雀鬼」と呼ばれた男。

それが桜井章一さんなのです。

この方の元で、藤田社長は麻雀を通じて。
さまざまなことを学んだそうです。

たとえば、自分が弱いと自覚している。
弱いことを認める、これが真の強さというもの。

その上で。

ゲームの流れやライバルの動向を考えて。
そして弱いという前提で、行動する、決断する。

弱いから、あきらめるのでなく。
弱いと、覚悟を決めて事柄に臨む。

これは、私たち2代目に必要な心構えの一つ。
事業の継続のために不可欠なスタンスだと思います。

もちろん、私たち2代目経営者から見れば。

藤田社長は、日本でも指折りの起業家であり、創業経営者。
その藤田社長の師、伝説の雀鬼と言われる桜井章一さんは勝負師。

忍耐力にしても、自分は弱いという覚悟にしても。
比べようもないほど、強く、深く、大きいものです。

それでも、桜井さんが藤田社長に語った一言。

「負けの99%は自滅である」

という言葉にあるように、どうしても私を含めて2代目という立場の人は。
忍耐力と自分は弱いという覚悟に乏しく、自滅する人が多いように思えます。

あなたの周りにも、一人や二人いませんか?

周りの人に、大きく見せようとか、強く見せようか。
えらく見せようとか、力や金があるところを見せようとか。

こんな立ち居振る舞いをする2代目経営者、特に男性の人!です。

また一方で、反対に卑下するような態度の2代目経営者もいます。

しかし、内心はバカにされたくないだけで。
強く見せたいという本質は、変わらないのではないでしょうか。

最後に、一つだけ本のご紹介を。

忍耐力、弱いという覚悟、負けの99%は自滅。

これら一連の話の他に、さまざまな桜井さんの言葉を元に藤田社長が。
麻雀の世界、勝負事の世界の話を経営やビジネスの視点で語った一冊。

「運を支配する」(桜井章一、藤田晋・著)が新書で出ています。

もしよろしければ、ご一読下さい。

ではでは。また。






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