6年後、2020年。
お祭り騒ぎの熱病のような東京オリンピックが終わって。
東日本大震災の復興は道半ば、そして超高齢化社会に本格的に突入していく日本。
大胆な政策や方策の転換が生まれない限り、不透明で将来展望が見えづらい時代へ。
恐らく2020年以降は、低成長経済化で社会保障等の高負担社会となっていく。
これは今の経済政策、円安や株高による大企業や投機筋の優遇と格差拡大の容認。
マクロでの日本経済全体を支えるため、ミクロの弱者は倒れても仕方ないという考え方。
この政策により、一歩ずつ確実に進んでいる方向であって。
内需型産業であり、国内市場で商売する中小企業、特に地方都市の会社は。
原油や原材料の値上げ、賃上げできずさらに加速する人手不足。
そして社会保障費負担の毎年の増加など、今日までと同様に。
政府や大企業の「エサ」となり続ける。
以前、超大手の自動車会社の購買担当は。
学校を出たばかりの新人でもできる、という話を耳にしました。
「昨年より安いですか?他社より安いですか?」といった2つの日本語。
これさえ話せれば、誰でも勤まるからと下請けから揶揄されているです。
こんな関係に支えられた最高益を少しくらい、仮に還元されたとしても。
働き手も買い手も減少する社会、内需が縮小する少子高齢化が加速する中では。
どう見ても、その場しのぎに過ぎず政府に「格好をつけている」だけ。
すでにグローバル化した大企業に、国内に後戻り選択肢があるはずもない。
このようにお考えの2代目経営者の方は、いらっしゃらないでしょうか?
多くの国民の雇用と社会保障費を支え、特に地方都市に存在する中小企業の経営環境は。
2020年を目指して、加速度的に大きな曲がり角に差しかかると思われます。
そのような2020年以降も、無事に会社を経営するために。
あと6年の間に「2020年型経営」を確立させたい。
こうした意識やお考えを持つ2代目経営者の方を対象に。
2020年以降も生き抜くための「2代目社長の5つの指針」を考えてみました。
一言でいえば「原理原則」や「基本」に立ち返ること。
そういう意味では「な~んだ!あたり前のことじゃん!」とか。
どこかで耳にした話で「別に2020年型と言わなくても」とか。
このように思われる方も、おられるかもしれませんが。
2020年に向けて、中小企業の経営環境が大変な時代になるからこそ。
シンプルな原則や基本の徹底が重要になると考えます。
すでに取り組んでおられる2代目経営者の方は、再点検の意味もこめて。
5つの方針を読んでみて下さい。
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1.ガンバラない(3割バッター社長の時代:ヒットを重ねて得点)
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野球でいえば。どんなボール、変化球が来るかわからない2020年から先の時代。
最初から「ホームラン」をねらっても、三振する可能性が高い状況です。
そこで2020年型の中小企業の社長には。
ガンバル!という姿勢で、全力や全速でスイングするよりも。
ボールを見きわめて、ヒットを狙っていく経営スタイルが主流となるでしょう。
何ごとにもこだわらず、次々とやってくる変化球にバットを合わせていく。
そう。10打席で3本ヒットを打てる「3割バッター社長」を目指して。
バット(経営の指揮棒)を振り続ける工夫と努力が大事になるのです。
相手が投げる様々なボール、つまり様々に変化する経営環境についていく。
広範囲に、多種多様に変化するボールを確実に打ち返してヒットを重ねる。
その結果、イチローが広角打法で3000本安打を達成したように。
その地域、市場などでトップクラスの成績を残すようになれるのです。
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2.10年精神で(思うような経営や会社での采配には、10年かかる)
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2代目が社長になって、誰もが異口同音に一番に苦労したというか。
2代目が社長になって、多い経営上の悩みは「人」の問題ではないでしょうか。
たとえ2020年以降でも。
あたり前のことですが、ビジネスや商売には。
業種や経営環境に関係なく、人と人との良好な人間関係が欠かせません。
いや2020年に向けて、、ネットやIT技術が発達すればするほど。
ますます人と人とのつながり、密接なコミュニケーションは重要になっていく。
特に2020年以降は、それが顕著になる可能性が高まると考えられます。
一方で、いつの時代でも。
人間関係を良好にして、スムーズに自分の依頼や要望を通すには。
気心(きごころ)を知るためにも、通常は一定の年数が必要になります。
そこで。自分の思うように人を動かして、会社経営ができ始めるには。
やはり10年ほどかかるだろう、と考えておいたほうが良いと思います。
特に。多くの2代目社長が、10年経って象徴的に実感する出来事とは。
社員に対して、思うままに「モノが言えるようになった」ということです。
御幣のある言い方をすれば、どんなガンコな古い体質の会社でも。
どうにか10年にわたり、曲がりなりに新・社長を続けていれば。
その頃には、新・社長の「人となり」の会社になっているのです。
なぜなら、会社が消えることなく社長を10年間続けることができたのも。
激しい経営環境の変化の中でも、社長の決断と行動がそれなりにできたからで。
社内でも、新しい2代目社長に対する評価や一種の社長像が完成して。
社内文化や風土も、ようやく新社長になじんだという結果とも言えるでしょう。
そこで、10年はかかる!10年はかける!という気持ちで。
変化が激しい時代だからこそ、じっくりと進めることが大切になると思われます。
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3.経営の「真北」を作る・探す(好みだけではなく、究極の目的をつくる)
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ちょっと過激な話ですので、社内では決して口にしないでほしいのですが。
劇的に社内の体制が2代目社長を中心に変わったと、社員が痛感するのは。
幹部社員の退職や解雇、そして先代からの社員のリストラの実行などです。
混乱も生じやすいので、慎重に進めないと「百害あって一利なし」ですが。
2020年型の経営環境を考えると、人と人のつながりを強く深める一方で。
社員の入れ替えやリストラなど、積極的な人事策も進めた方が良いでしょう。
なぜなら、2020年型の中小企業の組織形態を考えてみると。
社会補償費の負担の増大、ますます流動化する労働市場、慢性的な人不足など。
究極の「少数精鋭」組織でなければ、生き残れないと考えられるからです。
しかし。たとえば、社員と性格があわないから解雇したとか。
実際は違っていても、このように社員に思われる、社内で評判がたつと。
かえって社内の士気が落ちますし、組織崩壊の一因にもなります。
とは、言うものの・・・。人は、社長という立場にあったとしても。
重要な決断も、結局は好みや感情で判断してしまうことがあります。
もし古参幹部や社員が。何かと批判したり、反抗的な態度だったりすれば。
やはり感情的におもしろくありませんし、クビだ!と言いたくもなります。
そこで。2代目社長として、究極の目的「真北」を意識して頭において。
できる限り、感情や好き嫌いなどの判断を冷却することにしましょう。
「真北」とは、会社を成長させるといった究極の大きな目的や方針です。
戦略や個人の性格を超えた、会社への私心なき忠誠とも言えるものです。
「真北」と照らし合わせ、先代や古参幹部や社員の古い体質であっても。
アレはアレで、会社のためにやっていると理解するようにしていきます。
また。このような人事に関すること以外でも「真北」を応用します。
たとえば。進出したい新規事業を選んだり、立ち上げたりするときに。
「利益が出そうだ」ではなく、私心なき「真北」を判断基準にします。
「真北」とは、社員ならば誰でも共感できるシンプルなものでOKです。
2代目社長となったなら必ず「真北」を作る、または探す時間を設けましょう。
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4.社外の同志でチームを(ビジネスや経営の同志を集め、チームにする)
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現在のアメリカや欧米の中小企業では、社内の人材や資源だけでなくて。
プロジェクトごとに、複数の会社が手を組むビジネスモデルが主流です。
人数や技術やビジネス資源などが、小さくて体力の弱い中小企業では。
成長の速度や売上げや利益の向上に、おのずから限界があるからです。
日本でも2020年型の中小企業のビジネスモデルとして。
今でもすでに始まっていますが、今後はますます拡大していくでしょう。
そこで2020年型の2代目社長として、社外の人とのチームづくりは。
経営上の主要な指針の一つに、取り上げていくことをオススメします。
ただし、そのような社外の人とチームをつくるときには。
忘れてはいけない、はずす事のできない、大事なポイントがあります。
その主なものは、次の5つになります。
○能力や知識力も大事だが、志(こころざし)を共有する同志とつくること
※志とは、私的な目的や目標ではなく、社会的意義や公的な目的や目標!
○最初は、自分より「上」または「高い」人が多いチームに入るようにする
※上または高い人とは、自分が尊敬できる、あこがれる感覚を持てる人!
○「集まれば何かできる」という考えでは、何も生まないで不満足におわる
※何をしたいのか、何をつくりたいのか、先に具体的な目標がありき!!
○「会社などの援助なしで、個人で新しい道を切り開く」という人とつくる
※会社命令ではなく、みずから進んで取り組む気概を持てる人を集める!
○チームには、ムードメーカー・和みのある人・女性なども必ず入れること
※チームの効果を足し算ではなく、掛け算にするために必要なメンバー!
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5.師と出会う(自己限定を壊し、背中を押してくれそうな人に会いに行く)
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「師」というと、いろいろな説明や定義や考え方があるでしょうが。
ここでは「自己限定を壊し、背中を押してくれる人」としてみます。
自己限定とは、たとえば「カマス」という他の小魚を食べる魚がいます。
カマスを透明な仕切り板で二つに分けた水槽の一方に入れます。
そして仕切り板のむこう側に、エサの小魚を何匹か入れてやると。
小魚を食べたいカマスは、スゴイ勢いで透明な仕切り板にぶつかります。
そして何回か、鼻先をぶつけて。しばらくすると、おとなしくなります。
その後。この透明な仕切り板をとって、同じように小魚を入れてやると。
今度は、目の前をエサの小魚がゆうゆうと泳いでいるのにもかかわらず。
このカマスは小魚に襲いかかることもなく、そのまま動かずにいます。
しかも。このまま何もしないと、飢え死にさえしてしまうのです。
これが自己限定。自分で決めつけた自分の限界やカベ、思い込みなどです。
自分にその能力や資質があっても、できない!と信じて動かない状況です。
では。エサの小魚を食べなくなった、このカマスを一体どうやったら。
エサの小魚を襲うカマスへと、変身させることができるでしょうか?
それは。元気に小魚を追いかけ回し、食べてしまう別のカマスを。
同じ水槽に入れてやれば、それだけでこのカマスも食べ始めます。
このように「師」とは、あなた自身が気づかない自己限定を壊して。
背中を押してくれる経験や気づき、きっかけをもたらすような人です。
古今東西、またビジネスという分野に限らず、「師」という存在は。
新たなチャレンジ、自己成長になくてはならないものですが。
多くの場合、この「師」との出会いは。
必要な時にタイミング良く自然にやってきます。
心理学ではシンクロニシティとも言いますが、本当にシンクロしています。
たった一通のメールで、一本の電話で、他の人からのひと言で。
「師」と出会う、色々な糸口があなたの身の回りに必ずありますので。
どのような「師」を求めているか、常に自分で意識しておきましょう。
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【番外編】日本経済の崩壊に注意!(借金はしない)
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最後に、番外編として。
2020年以降を生き抜く2代目社長の指針として、大事なことなので。
改めてこの場でも、みなさんにお伝えしておきたい話があります。
それは、日本における2020年型の中小企業の2代目社長として。
金融機関からお金を借りる、資金調達をする、借金については。
今まで以上にもっとシビアに、注意深くなってほしいという話です。
とても危険なことなのに、真にその怖さを自覚している人は少ないのですが。
今の日本という国では。個人の住宅ローンでも、会社の借入金であっても。
法律の上で、債務が一生、個人を追いかけられるしくみです。
日本では「借金をする=人生をカタにとられる」しくみなのです。
たとえて、言うならば。
江戸時代は「士・農・工・商」といった身分の格差がありましたが。
現在は「政官・金融・大企業・その他」といった格差があります。
また資本主義経済のピラミッドの頂点には。
資本家、それを取り巻く金融屋がいるのが現実です。
そして資本主義の原理原則とは、他人からの搾取です。
それが投機的、というかバクチと詐欺のように国際間で行われて。
国内でも、さまざまなしくみや体制で実施されているのが日本という国です。
※このことについては、別の記事で後日また書きたいと思います。※
言いかえれば、資本主義の根本的な考え方は。
他人のふところに手をつっこんで、お金を自分のふところに入れて。
その他人のお金で自分のお金を増やす、お金でお金を増やす思想です。
ローンや借金、あとは税金や社会保障という制度は、その典型的な手法で。
どんな美辞麗句を並べてあっても、その本質は搾取の方法の一つなのです。
ある意味では、自分でコントロールや積極的に削減が出来る借金やローンと違って。
ご存じのように、今も今後も一年ごとに自動的に社会保障負担は上がり続けます。
また高速料金、宝くじなど「目に見えない税金」のしくみはアチコチに存在します。
そのため最低限の話として、いわゆる「過払い」にならないように。
できれば無借金経営と共に、無税経営の会社体質になれるように。
このような経営指針を持って、2020年までに体制を整えることは。
思っている以上に、2020年以降を生き抜くために重要になるでしょう。
2代目による2代目のためのHOT!でホンネが語れるコミュニティ広場!こちらは2代目経営者や2代目社長の方のための実践とお役立ち情報満載!「2代目横丁」です。お気軽にお立ち寄りください。
2014年11月7日金曜日
2014年11月4日火曜日
成功者の物語に学ぶ「やめる力」
企業統計を見る限り、また個人的な感覚では。
少し一息をついている感がある、今年の日本国内の景気動向ですが。
市場が成熟した業種に属していることの多い老舗の中小企業で。
2代目・3代目と、事業継承をした立場の経営者の方にとっては。
ただ先代から引き継いだビジネスや会社の改革を進めるのでなく。
業種転換、M&Aによる売却や事業譲渡、自主廃業、会社整理など。
「やめる」という判断が、結果として有効だったケースが増えています。
しかし、一般的な2代目経営者をみてみると。
やめることができず、ズルズルと時代に流されていってしまったとか。
反対にやめて、新しいやり方や新規業種に手を出して大失敗したとか。
やめるにやめらない、と景気やまわりの責任にしてグチをこぼすとか。
このような話を口にする2代目は、決してめずらしい存在ではありません。
そうです。やめるにしても、続けるにしても、的確に決断しなければ。
どの道を行っても、待っているのは大きな失敗や落とし穴です。
一方で、時代の流れを上手につかんで業種転換で企業を成長させたとか。
先を見越して大きな失敗をしない、また失敗しところから立ち直すとか。
スパッ!と現状の事業に見切りをつけて企業規模を拡大していったとか。
成功を手にしたり、成果を上げたりしている経営者をみると。
引くことをしない「イケイケ」タイプに見える経営者もいますが。
やめる、撤退する、手放すといった決断が上手な経営者のほうが。
より多く存在し、単発ではなく継続的な成功や成果を手にしていると思います。
そこで。
成功を手にした人たちが、異口同音に話している成功物語(道すじ)から。
成功にいたる4つのエピソード(出会い、できごと)を判断の基準として。
継続的に成功や成果を手にしている経営者が。
的確に「やめるか?続けていくのか?」という判断をした場面を参考に。
もし、先代から継承した会社事業を。
あなたが「やめたい!」と感じているならば。
一度、次の4つのエピソードをポイントにチェックしてみて下さい。
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
■エピソード1:出発(旅立ち)の時の「使命」
成功者たちが共通して経験しているのが、成功への「旅の出発」です。
多くの場合、突然のピンチやメンターと言われる「師」との出会いとか。
自分の意志とは、ある意味で関係ない事情やできごとにより出発します。
その出発(旅立ち)にあたり、成功者は「使命」を手にしています。
たとえば、子どものころ貧しかったからお金持ちになりたかったとか。
世の中の○○を解決するため、ビジネスを最初は細々と起こしたとか。
△△が好きで、その世界のAさんにあこがれて今の仕事を始めたとか。
つまり仕事やビジネスを始めた使命感、動機、真の目的といったものです。
旅立ちの時の「使命」をもう一度、じっくり自己内対話してみて下さい。
その結果、今の自分の気持ちや状況や価値観が「使命」とズレているとか。
すでに「使命」が達成できたとか。今の「使命」は、変化したと思うなら。
やめる判断をして、今のビジネスやしくみや会社を手放したとしても。
やめたことがよい経験や糧となって、新しい一歩がふみ出せるでしょう。
そして、新たな「使命」をもって。
次の事業、新しいビジネス、新しい業種へと「新たな旅立ち」を迎えて下さい。
■エピソード2:必ずやってくる「最初の(比較的に小さな)挫折」
成功への道は、ご存じのように。
決して平らな舗装されたものではありません。
成功者たちも必ずと言ってよいほど、つまずきや失敗を経験します。
しかも、旅立ちから比較的に早い時期に「最初の挫折」がおとずれます。
最初の、といっても。一つだけ、ドカーン!と起こるとは限りません。
小さな挫折が何回か起こる、ある期間はずっと続くということが多いのです。
意気揚々と旅に出てみたら、予想外の事態で足止めをくらいました。
たとえ小さな失敗でも、初めての経験ですから精神的につらいものです。
この「最初の挫折」には、2つの意味合いがあります。
それは、これが自己成長や成功への経験値を高めるために出現したのか。
または、やめたほうが良いとの警告のために出現したのかという2点です。
つまり「最初に挫折したから」と言って、早々にやめるのも。
逆に「負けるもんか!」とばかり、ムリして続けるのも。
その判断は難しく、ケース・バイ・ケースなのです。
そこで、反する2つの意味を持つエピソード(ステージ)をむかえた時は。
自分ひとりで「やめるか?続けるか?」を考えずに。
信頼のおける師匠や友人などに相談した方が良いでしょう。
なぜならどの程度の挫折か、どちらの意味か。
自分では、よくわからないことが多いからです。
この人の言うことなら、失敗でもよいという人から助言を受けて。
もちろん、最後に決断するのはあなた自身ですが。
もし、他人の言葉が素直に耳に入らない状態では。
どちらかというと「やめる」ほうが無難かもしれません。
■エピソード3:途中で得られるやすらぎ「途中の成功」
旅立ちから最初の挫折を通過すると、一定の成果や手ごたえがあります。
これは言いかえると、ホッ!と、やすらぎを得た感じがする成功です。
ビジネスが軌道に乗った、成功へのメドがついたという気持ちになります。
しかし。この「途中の成功」では油断せずに、再点検。
一息ついたところで、よし!続けてやるぞ!と思うことも多いでしょうが。
この成功は思ったとおりのものなのか?使命とのズレはないか?とか。
満足感はどうか?など、予想していた成功との度合いを比べて下さい。
というのも、手にした成功や成果は「結果オーライ」であっただけで。
本来の目的や道すじとズレた考え方で、得られたかもしれないからです。
もし、この成功や成果が「たまたま良かった」だけだとしたら。
そのまま続けると、大きな失敗で致命傷を負うこともあります。
実は。一見すると成功体験に思えるこの「失敗への罠(わな)」は。
真の成功や成果を手にする前に。
あなたの進む道を試すように、出現しているのです。
そして再点検の結果、成功だとしても、予測とズレが大きいとか。
どうも不可解な不自然な結果ではないか?という判断をしたならば。
いさぎよく、きっぱりとやめることをオススメします。
これも、自己内対話や自分ではわからない場合が多いので。
信頼のおける師匠、友人などからのアドバイスをうけてみましょう。
■エピソード4:あきらめようと思うほどの「最大のピンチ」
成功の旅もクライマックス、真の成功を手にできる直前になりました。
この場面でおとずれるのが「最大のピンチ」と言える最後の試練です。
もうやめたい、逃げ出したい、手放したい、と思えるできごとです。
そのようなことは避けたい!オレは絶対にそんなことにはならない!
石橋を叩いて渡る性格だから大丈夫!など、もしこのように思っていても。
残念ながら、成功への旅の最後の「一里塚」となると。
必ずと言ってよいほど、巨大なピンチが訪れるものなのです。
ちがう言い方をすれば、真の成功のために不可欠なのが。
実は「最大のピンチ」というものだと考えてもよいでしょう。
ここが、本当の「やめどころ」と「続けどころ」です。
これまでのすべてを振り返りましょう。
それは、旅立ちの「使命」の再確認や今の使命感との対比であったり。
「最初の挫折」を乗り越えたときの方法や助言や得た感情であったり。
「途中の成功」のときに見えた真の成功の姿や助言や情熱であったり。
ここまで体験したこと、行動したこと、方法、手法、助言などはもとより。
それぞれのエピソードのときの気持ち、感情、心のゆれなどもしっかりと。
まさに、脳の中に残るすべての記憶や思いを吐き出すようにして下さい。
自分自身でやってみるなら、大きな紙を用意して。
とにかく何もかも「書きなぐる」方法もあります。
自分ひとりでは大変だ、ムリだ、混乱していると感じているならば。
やはり、信頼のおける師匠、友人などからアドバイスをうけましょう。
その上で、当然のこととして「やめる」判断をしたのは良いとして。
たとえば、凍結する、遠回りする、逃げるなど負担の軽減を図りながら。
出来る限りの時間や心の落ち着きを手にして、試行錯誤、検討した中で。
もし「続ける」と判断して、結果的に乗り越えられたならば。
その体験によって、あなたとあなたの旅の仲間、チームは。
きっと、一まわりも二まわりも成長できます。
そして、その成長が次の旅への糧や財産となって。
新しい「旅立ち」への意欲と自信と「使命」をもたらす。
こうして、継続的に成功への旅が続いていくのです。
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ところで多くの2代目は、先代から会社や事業を引き継いだ場合に。
エピソードの1と2、旅立ちの「使命」と「最初の挫折」に関しては。
どちらかというと、たとえば「使命」というほど大げさなものでなく。
物心ついたころから自然で、そんな自覚がないままに旅を始めてしまったとか。
先代や先代からの幹部の考え方や方針で「挫折」ということもなく。
コントロールされた、守られた中で経験を積んできたとか。
エピソード3から、自分の旅は始まったと感じることが少なくありません。
中には。先代が倒れた、会社が倒産の危機に直面したなど。
エピソード4に、いきなり出会う場合も同様に少なくないでしょう。
ちがう角度からすると、エピソード1の「使命」がもろかったり。
エピソード2の「最初の挫折」の経験不足で判断できなかったり。
その結果、やめるにしても、続けるにしても。
的確性や実現性に問題が残った決断をしてしまう2代目もいます。
その一方で、エピソード3やエピソード4を経験していく中で。
エピソード1とエピソード2を経験することもできます。
たとえば大ピンチをどう乗り越えたか?により、強固な「使命」に気づく。
途中の成功に甘えて失敗したことが、大きい「最初の挫折」となるなど。
たとえ「使命感」に薄く「挫折の経験」も不十分だと感じても。
エピソード3や4の場面を経験して、的確な判断にチャレンジした上で。
やめるか?続けていくか?を考えて、より良いビジネス展開を目指してみて下さい。
少し一息をついている感がある、今年の日本国内の景気動向ですが。
市場が成熟した業種に属していることの多い老舗の中小企業で。
2代目・3代目と、事業継承をした立場の経営者の方にとっては。
ただ先代から引き継いだビジネスや会社の改革を進めるのでなく。
業種転換、M&Aによる売却や事業譲渡、自主廃業、会社整理など。
「やめる」という判断が、結果として有効だったケースが増えています。
しかし、一般的な2代目経営者をみてみると。
やめることができず、ズルズルと時代に流されていってしまったとか。
反対にやめて、新しいやり方や新規業種に手を出して大失敗したとか。
やめるにやめらない、と景気やまわりの責任にしてグチをこぼすとか。
このような話を口にする2代目は、決してめずらしい存在ではありません。
そうです。やめるにしても、続けるにしても、的確に決断しなければ。
どの道を行っても、待っているのは大きな失敗や落とし穴です。
一方で、時代の流れを上手につかんで業種転換で企業を成長させたとか。
先を見越して大きな失敗をしない、また失敗しところから立ち直すとか。
スパッ!と現状の事業に見切りをつけて企業規模を拡大していったとか。
成功を手にしたり、成果を上げたりしている経営者をみると。
引くことをしない「イケイケ」タイプに見える経営者もいますが。
やめる、撤退する、手放すといった決断が上手な経営者のほうが。
より多く存在し、単発ではなく継続的な成功や成果を手にしていると思います。
そこで。
成功を手にした人たちが、異口同音に話している成功物語(道すじ)から。
成功にいたる4つのエピソード(出会い、できごと)を判断の基準として。
継続的に成功や成果を手にしている経営者が。
的確に「やめるか?続けていくのか?」という判断をした場面を参考に。
もし、先代から継承した会社事業を。
あなたが「やめたい!」と感じているならば。
一度、次の4つのエピソードをポイントにチェックしてみて下さい。
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
■エピソード1:出発(旅立ち)の時の「使命」
成功者たちが共通して経験しているのが、成功への「旅の出発」です。
多くの場合、突然のピンチやメンターと言われる「師」との出会いとか。
自分の意志とは、ある意味で関係ない事情やできごとにより出発します。
その出発(旅立ち)にあたり、成功者は「使命」を手にしています。
たとえば、子どものころ貧しかったからお金持ちになりたかったとか。
世の中の○○を解決するため、ビジネスを最初は細々と起こしたとか。
△△が好きで、その世界のAさんにあこがれて今の仕事を始めたとか。
つまり仕事やビジネスを始めた使命感、動機、真の目的といったものです。
旅立ちの時の「使命」をもう一度、じっくり自己内対話してみて下さい。
その結果、今の自分の気持ちや状況や価値観が「使命」とズレているとか。
すでに「使命」が達成できたとか。今の「使命」は、変化したと思うなら。
やめる判断をして、今のビジネスやしくみや会社を手放したとしても。
やめたことがよい経験や糧となって、新しい一歩がふみ出せるでしょう。
そして、新たな「使命」をもって。
次の事業、新しいビジネス、新しい業種へと「新たな旅立ち」を迎えて下さい。
■エピソード2:必ずやってくる「最初の(比較的に小さな)挫折」
成功への道は、ご存じのように。
決して平らな舗装されたものではありません。
成功者たちも必ずと言ってよいほど、つまずきや失敗を経験します。
しかも、旅立ちから比較的に早い時期に「最初の挫折」がおとずれます。
最初の、といっても。一つだけ、ドカーン!と起こるとは限りません。
小さな挫折が何回か起こる、ある期間はずっと続くということが多いのです。
意気揚々と旅に出てみたら、予想外の事態で足止めをくらいました。
たとえ小さな失敗でも、初めての経験ですから精神的につらいものです。
この「最初の挫折」には、2つの意味合いがあります。
それは、これが自己成長や成功への経験値を高めるために出現したのか。
または、やめたほうが良いとの警告のために出現したのかという2点です。
つまり「最初に挫折したから」と言って、早々にやめるのも。
逆に「負けるもんか!」とばかり、ムリして続けるのも。
その判断は難しく、ケース・バイ・ケースなのです。
そこで、反する2つの意味を持つエピソード(ステージ)をむかえた時は。
自分ひとりで「やめるか?続けるか?」を考えずに。
信頼のおける師匠や友人などに相談した方が良いでしょう。
なぜならどの程度の挫折か、どちらの意味か。
自分では、よくわからないことが多いからです。
この人の言うことなら、失敗でもよいという人から助言を受けて。
もちろん、最後に決断するのはあなた自身ですが。
もし、他人の言葉が素直に耳に入らない状態では。
どちらかというと「やめる」ほうが無難かもしれません。
■エピソード3:途中で得られるやすらぎ「途中の成功」
旅立ちから最初の挫折を通過すると、一定の成果や手ごたえがあります。
これは言いかえると、ホッ!と、やすらぎを得た感じがする成功です。
ビジネスが軌道に乗った、成功へのメドがついたという気持ちになります。
しかし。この「途中の成功」では油断せずに、再点検。
一息ついたところで、よし!続けてやるぞ!と思うことも多いでしょうが。
この成功は思ったとおりのものなのか?使命とのズレはないか?とか。
満足感はどうか?など、予想していた成功との度合いを比べて下さい。
というのも、手にした成功や成果は「結果オーライ」であっただけで。
本来の目的や道すじとズレた考え方で、得られたかもしれないからです。
もし、この成功や成果が「たまたま良かった」だけだとしたら。
そのまま続けると、大きな失敗で致命傷を負うこともあります。
実は。一見すると成功体験に思えるこの「失敗への罠(わな)」は。
真の成功や成果を手にする前に。
あなたの進む道を試すように、出現しているのです。
そして再点検の結果、成功だとしても、予測とズレが大きいとか。
どうも不可解な不自然な結果ではないか?という判断をしたならば。
いさぎよく、きっぱりとやめることをオススメします。
これも、自己内対話や自分ではわからない場合が多いので。
信頼のおける師匠、友人などからのアドバイスをうけてみましょう。
■エピソード4:あきらめようと思うほどの「最大のピンチ」
成功の旅もクライマックス、真の成功を手にできる直前になりました。
この場面でおとずれるのが「最大のピンチ」と言える最後の試練です。
もうやめたい、逃げ出したい、手放したい、と思えるできごとです。
そのようなことは避けたい!オレは絶対にそんなことにはならない!
石橋を叩いて渡る性格だから大丈夫!など、もしこのように思っていても。
残念ながら、成功への旅の最後の「一里塚」となると。
必ずと言ってよいほど、巨大なピンチが訪れるものなのです。
ちがう言い方をすれば、真の成功のために不可欠なのが。
実は「最大のピンチ」というものだと考えてもよいでしょう。
ここが、本当の「やめどころ」と「続けどころ」です。
これまでのすべてを振り返りましょう。
それは、旅立ちの「使命」の再確認や今の使命感との対比であったり。
「最初の挫折」を乗り越えたときの方法や助言や得た感情であったり。
「途中の成功」のときに見えた真の成功の姿や助言や情熱であったり。
ここまで体験したこと、行動したこと、方法、手法、助言などはもとより。
それぞれのエピソードのときの気持ち、感情、心のゆれなどもしっかりと。
まさに、脳の中に残るすべての記憶や思いを吐き出すようにして下さい。
自分自身でやってみるなら、大きな紙を用意して。
とにかく何もかも「書きなぐる」方法もあります。
自分ひとりでは大変だ、ムリだ、混乱していると感じているならば。
やはり、信頼のおける師匠、友人などからアドバイスをうけましょう。
その上で、当然のこととして「やめる」判断をしたのは良いとして。
たとえば、凍結する、遠回りする、逃げるなど負担の軽減を図りながら。
出来る限りの時間や心の落ち着きを手にして、試行錯誤、検討した中で。
もし「続ける」と判断して、結果的に乗り越えられたならば。
その体験によって、あなたとあなたの旅の仲間、チームは。
きっと、一まわりも二まわりも成長できます。
そして、その成長が次の旅への糧や財産となって。
新しい「旅立ち」への意欲と自信と「使命」をもたらす。
こうして、継続的に成功への旅が続いていくのです。
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ところで多くの2代目は、先代から会社や事業を引き継いだ場合に。
エピソードの1と2、旅立ちの「使命」と「最初の挫折」に関しては。
どちらかというと、たとえば「使命」というほど大げさなものでなく。
物心ついたころから自然で、そんな自覚がないままに旅を始めてしまったとか。
先代や先代からの幹部の考え方や方針で「挫折」ということもなく。
コントロールされた、守られた中で経験を積んできたとか。
エピソード3から、自分の旅は始まったと感じることが少なくありません。
中には。先代が倒れた、会社が倒産の危機に直面したなど。
エピソード4に、いきなり出会う場合も同様に少なくないでしょう。
ちがう角度からすると、エピソード1の「使命」がもろかったり。
エピソード2の「最初の挫折」の経験不足で判断できなかったり。
その結果、やめるにしても、続けるにしても。
的確性や実現性に問題が残った決断をしてしまう2代目もいます。
その一方で、エピソード3やエピソード4を経験していく中で。
エピソード1とエピソード2を経験することもできます。
たとえば大ピンチをどう乗り越えたか?により、強固な「使命」に気づく。
途中の成功に甘えて失敗したことが、大きい「最初の挫折」となるなど。
たとえ「使命感」に薄く「挫折の経験」も不十分だと感じても。
エピソード3や4の場面を経験して、的確な判断にチャレンジした上で。
やめるか?続けていくか?を考えて、より良いビジネス展開を目指してみて下さい。
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